運動不足が背中にくる?魔女の一撃、ぎっくり背中!
ギックリ腰という言葉をご存知の方は非常に多いと思います。一般的なイメージでは重たいものを持ち上げたり、あるいはただ地面の靴下を取ろうとしただけで、ふと振り返った時に、などでも起こる可能性がある突発性の腰痛のことですね。 このギックリ腰と同じような原因、同じようなタイミングで起こるぎっくり背中について本日は記事を書いていきたいと思います。どのような疾患でも同じですが、背中や腰を痛めると健康体であった時はなんてありがたいのだろうかとどなたも思う事でしょう。 また多くの方が加齢によるものであると勘違いしてしまいがちな疾患だと思いますが、確かに加齢によって筋肉が凝り固まる事でも発症しますが、昨今ではデスクワークやPC・スマホなどの媒体を常に使用することで姿勢が固まり発症するケースも増えており、30代を迎えた方であればどなたにも起こりうるものなのです。それでは詳しく確認してまいりましょう。

ぎっくり背中の原因は?

実は今回のテーマにもなっているギックリ系の疾患は原因の多くが特定されておらず、一人一人の生活スタイルによって食生活の偏り運動不足悪姿勢筋肉の凝り椎間板トラブルなど色々なものが考えられます。 しかし最も多くの場合は筋肉が凝り固まってしまうことが挙げれると思います。例えば、冒頭で出てきたデスクワークパソコンを使いすぎると背中血流が悪くなることに加え運動不足から筋肉の柔軟性が下がってきます。 あるいはデスクワークを行う姿勢も非常に重要低い椅子と高い机を使用している場合、特に背中の筋肉が酷使されていきます。片腕はおよそ体重の5~6%重量があるといわれており、両腕で10%ですから、体重が60キロの方の場合、6キロの重さになります。 通常、腕はだらんと垂れ下がっている状態が最も身体に負担がかかりません。その証拠に腕を垂直に上げているとすぐに疲れ、ずっとその姿勢を保っていることは難しいからです。ですから先ほどのような姿勢を続けていると知らないうちに背中に負担が掛かってしまうのです。 また多くの方にとってはイメージ出来ないと思いますが、筋肉を酷使するというとスポーツ重たいものを継続して持つことで起こる筋肉痛が代表的だと思われがちですが、私たちは日常生活を行う中で常に筋肉は使用されています。その証拠に寝違えは変な姿勢で寝てしまうことで筋肉が疲労して動かなくなってしまうから起こるのです。 つまり、私たちは寝ていても起きても立っても筋肉を使用しているというわけです。さらにいえば筋肉は酷使されると硬くなるという性質を持っており、硬くなった筋肉がさらに血行を悪くし、ちょっとしたはずみでギックリ背中を引き起こしてしまうというわけです。

ぎっくり背中の対処法と予防法

  ギックリ系の疾患は不意におこる事と激痛が走ることから別名魔女の一撃という呼び方もされています。この初期症状は大きく分けて二つあると思います、一つは重いものを持ったり不意の動作で患部に鈍い違和感が起こる時と、一瞬で激痛が走る時です。 鈍い違和感は軽度ギックリ背中といえますが、根本的な原因を解決しておかないと靴下を拾う、洗濯物を拾う、足元にあるボタンを押すなど、ちょっとしたはずみで本格的なギックリ背中になってしまう事があるので注意しましょう。 またこの対処法ですが、どちらの場合でも激しく痛んでいる時は安静にしましょう。おそらく痛みで安静にすることしか出来ないと思いますが、その痛みは長くても2~3日経てば和らいでくるはずです。 そして軽度なギックリ背中でも激しいものでも痛みが和らいで動けるようになったら患部のストレッチ方法をネットなどで検索してそれを実行します。人間は痛みがあると極力安静にする本能を持っていますが、ギックリ系はストレッチによって筋肉をほぐし血流をあげることが改善の早道です。 痛いからといって安静にばかりしているとむしろ、回復が遅くなってしまいます。経験した事がある方はご存じと思いますが、特にギックリ背中の痛みが激しいのが寝起きです。痛みから全く起き上がる事が出来ません。この痛みが二日、三日続くのであれば日中のストレッチを嫌がる人はいないと思います。 そして予防方法ですが、まずは普段の仕事生活スタイルをキチンと見直しましょう。特に「姿勢」がとても重要です。最近、肩こりが増えた、首が凝っている、頭を下げると肩甲骨の真ん中あたりが痛む、などの症状はぎっくり腰を引き起こす可能性がある症状の一つです。 そのサインが出た時は放置せずに椅子を高くしてみる、パソコンの画面を余分に倒すなどなるべく腕を下げて仕事が出来るようにしましょう。また運動不足を改善する為に週に1.2回の運動をする、などはとても良いのですが、もしも筋肉を柔らかくすることが目的であれば週に1.2回激しい運動をするよりは毎日、少しずつ運動する方が効果は高いので実践してみてください。

まとめ

  今回は魔女の一撃とも呼ばれるぎっくり背中について記事を書いてまいりました。文中でも触れている通り、この疾患は普段からの姿勢やパソコンの使いすぎによって筋肉が凝り固まることで起きる可能性が高い疾患です。 肩こり腰痛という言葉はあまりに一般的になってしまっているので他の人もみんな持っている、という認識が多く、放置してしまいがちです。もちろん、肩こりや首の凝りも鈍痛が続いて不快なものですが、動けないほどの痛みは仕事や趣味の予定も変更しなければならない事態に陥ります。 普段から注意して自分の身体をケアしてあげることを心がけましょう。またもしも、自力では改善が難しく、どうしたらよいかわからない場合はお気軽に当院までご相談ください。