疲労による
不調でまず初めに感じるのは次の日の
倦怠感だと思いますが、十分な
休息も取らずにそのままの生活を続けていると疲労はその
次の日、そのまた
次の日へと
蓄積されていき、
大きな疾患の引き金になってしまうことがあります。
世界的にみても
真面目である、
信頼が出来るとされている
日本では仕事のミスや誤字脱字、あるいは誤発注などはあってはならないものだという
認識が高く、仕事の質は
かなりの高さが要求されています。
その結果、
神経をすり減らし、
ストレスをためたり
疲労を常に感じている、あるいは職場の
人間関係からも逃げ出したいと考えている方も多く、まともに
休息が取れない。というお話もよく伺います。しかし溜まった
疲労は確実に身体をむしばみ、
重症化すると日常生活に
支障を来す場合もあります。それでは
慢性疲労について詳しく確認していきましょう。
慢性疲労ってどんな状態?
冒頭でも触れていますが、要は
倦怠感を感じる状態が
長く続いていることです。具体的な基準は
一晩あるいはそれ以上休息をとっても
回復しない、
六か月以上、
倦怠感や疲労感を感じている状態を指しています。
また疲労感以外で言えば便秘、胃もたれ、イライラ、うつ症状、身体が熱っぽかったり冷えたりする、集中力が続かない、思考力の低下、不眠あるいは過剰に眠ってしまう、他にも運動をしていないのに筋肉痛に似た症状が出たり、意欲(やる気)の低下などを引き起こす場合もあります。
他にもこれらの状態が影響して、
お酒を飲みすぎたり、
暴飲暴食によって
肥満になったり、
不眠状態が影響してうつ病を発症したりといったことも考えられます。特に
肥満状態になると
動脈硬化の影響で心臓や血管に関する疾患、例えば
脳溢血、脳梗塞、あるいは
心不全なども起こしやすくなりますので注意が必要です。
反対に食事を全くとらずに
お酒ばかり飲んでいると
アルコール依存、肝硬変をはじめとする
内臓疾患になったりストレスから
愚痴をこぼしたり、
情緒不安定になって泣き出したり、人によっては他人に
当たり散らし暴力を振るってしまうこともあるかもしれません。
いずれの状態にしても自分一人で
孤独を感じてふさぎ込んでしまってもいけませんし、誰かと一緒にいても
ネガティブな意見や
口喧嘩になってしまったりして、身体や
人間関係を
壊してしまう事態に陥ってしまう可能性があります。
慢性疲労にならないためには?
これは一言で言えば
休息を取ること。となりますが、では実際に
休息を取ってください。といわれて思いつくのは
睡眠を取ったり、
旅行に行ったりといった意見が出ると思います。しかし、それはどちかかといえば
休日の過ごし方を考えているだけで
休息とは異なります。
では
休息とは何なのか?これは疲れを
理解することから始めるといいと思います。明文化されないと
疲れ=倦怠感と捉えてしまいがちですが、疲れには
内臓の疲れ、
自律神経の疲れ(乱れ)、
精神的な疲れ、
肉体的な疲れなどがあります。
つまり
暴飲暴食によって
内臓が疲れているのに、
消化に悪い油モノやお肉をひたすら食べることは
休息になりませんし、
精神的な疲労を感じているのに友人や同僚に誘われるままに
旅行に出かけて
気を使ってしまうのも休息にはなっていません。
ですから先に上げた症状が出ている時は自分の疲れの
原因を理解し、それに合わせた
休息を取ってあげなければ身体は
回復していきません。また疲労の程度によっては当然
一日では回復せず、人によっては
一週間~一か月は休まないと
回復しない場合もあります。
限界を感じた時は早めに対処法を探って、仕事が長期で休めるのであれば
休暇をとってもいいですし、自分が
壊れてしまうほどの
疲労であれば思い切って仕事を
辞めてみてもいいかもしれません。いずれにしても疲労やストレスは
小さいうちに対処してあげるようにしましょう。
まとめ
今回は身体に
疲労感が残ったり、その他の症状が
六か月以上も続き日常生活に支障を来す
慢性疲労について記事を書いてまいりました。文中でも触れている通り、
疲労がたまった状態が長く続くと思いがけないほど
大きな疾患を生み出す
可能性があります。
またこれも文中にありますが、たまりにたまった
疲労は
数日では抜けきらないことがほとんど、ということも覚えておいてください。長い年月でためた疲労がそんなに
すぐには抜けないことは頭では分かっていても会社のことを考えると
三日しか、
五日しかお休みが取れないという場合が多いでしょうが、疲労が抜けないうちにまた無理をすれば
元の状態に戻ることは
必至です。
骨折をキチンと治さなければ骨が
曲がってくっついてしまうように、
脱臼をキチンと治さなければ
再発するように、ケガの原因を正さなければ同じケガを繰り返すように、
たまった疲労も
時間をかけて改善する必要があることを念頭に、
休息の時間をしっかりと取るように心がけましょう。